あれは、まさに電光石火の痛みでした。
やや宿酔いではあるものの、私は性懲りもなく、この日も友だちと飲もうと電話をかけました。
「じゃ、夜に×△で」
と、受話器の向こうで友人が言ったその時です。例の奥歯(右下、奥から2番目)に、バシーン!と、顎を下から金属で殴りつけられたような、あるいは、閃光が走るような重く鋭い痛みが走り抜けたのです。話すこともできません。血の気が引いていくのがわかります。
急いで電話を切ると、私は、ロキソニン(痛み止め)を飲み込みました。機内でも歯痛はありましたが、今回は、痛みの〈重度〉がまったく違います。生まれて初めて体験する衝撃的な痛みです。
都合の悪いことに、その日は日曜日。いつもの歯医者さんはお休みでした。そのため、緊急病院に電話をかけまくりましたが、すべて、「日曜は治療できない。痛み止めを処方するだけ」との返事。救急を受け付けている歯科系の大学病院でさえ、同様の返答でした。
もはや、「神経を残すとか、残さないとか、そんなことはどうでもいい。今すぐ、なんでもいいからバッサリ取ってくれ」
と、私は心底願いました。でも、肝心の医師がいないのでは、なす術もありません。
「また、あの痛みがやってきたら???」
なかばパニックに陥りながら、私はロキソニンを飲み続け、「何事もありませんように」と祈りを繰り返して、翌朝が来るのを待ったのでした( ̄ー ̄)。
【歯根膜炎に関する参考サイト】
→歯チャンネル88「歯根膜炎と思われる症状だったのに抜髄、しかもまだ疼きます」
→歯根膜炎《河田歯科医院》(歯根膜炎について図解しています。ただし、私が通院した歯科医ではありません。)
【その他の参考サイト】